ノロウイルスの検査キットって?種類は?市販はしているの?

ノロウイルスが保育園で出ると非常に困ります。何故なら保育園側から「ノロウイルスかどうか確定診断を貰ってきてほしい」と言われるからです。医療者側から見るとこれが困る様で・・・。でも検査キットは市販されていませんし。検査キットにはどんなものがあるのでしょうか。また市販していないのは何故なのでしょうか。

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ノロウイルスの検査キットの種類は?

ノロウイルスの検査方法には大きく分けて2種類あります。
1)核酸増幅検査(リアルタイムPCR法、RT-PCR法、LAMP法、TRC法)
ウイルスの特定の部分の核酸領域遺伝子を増幅させる検査方法です。高感度で特異性も高いですが、時間と検査の手間がかかるため一度に沢山の検体を処理するには不向きです。

2)免疫学的検査(BREIA法、イムノクロマト法、ELISA法)
ウイルス感染による抗原・抗体反応による抗原診断です。BREIA法は生物発光酵素免疫測定法を利用したもので核酸増幅検査と精度に遜色が無くコストも安いです。イムノクロマト法、ELISA法は手間がかからず検査結果も早く出ますが、精度や特異性がやや低めです。

検査キットには以下のもの等があります。

1)島津製作所「ノロウイルス検出試薬キット-プローブ法-キットシリーズ」
リアルタイム 1step RT-PCR法を使った検便検査用試薬です。反応時間は65分程度かかります。

2)積水メディカル「ラピッドテスタ」
イムノクロマト法を使った迅速検査キット。5〜15分程度で結果がでます。

3)ミズホメディー「クイックチェイサーNoro」
イムノクロマト法を使った迅速検査キットで、5〜10分程度で検査結果が出ます。

4)genome「遺伝子検査 ノロウイルスG1/G2検出薬キット
LAMP法を使った検査キット。判定が出るまでに60分以上かかります。

いずれも業務用で、市販はされていません。

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ノロウイルスの検査キットは何故市販されないの?

実は迅速検査キットは精度が低く、感染していても陽性反応が出ないことがあります。またノロは感染力が強いため、注意しないと検査をする人が感染するリスクがあります(検査には患者の糞便を使うため)。その点を考えると、ノロの迅速検査キットを市販するメリットがそれほど大きいとは思えません。

ノロであってもそうでなくても、感染性の胃腸炎の場合は吐しゃ物の処理の注意、手洗い・うがいの徹底、患者の場合は保水と保温、安静が第一で他に治療法が無いのが現状です。

医療現場では「検査しようがしまいが治療方法は変わらないからやっても無駄」という意見がある一方で、「感染拡大の防止のためにも必要」という意見もあり、賛否が分かれているようです。

ノロウイルスの検査キットは意味がない?

感染拡大防止や感染源を特定するために検査キットを使うことは有効です。また医療関係者や飲食業関係者が職場に復帰しても問題ないかどうかの判定にも使われます。

現在は保育園や幼稚園が病気の確定診断を保護者に強く求める傾向があり、医療現場で患者が医師に検査に求めることが多いようです。

しかし、医療現場サイドによると嘔吐下痢があるということは食中毒、あるいは感染が原因であり、治療法としては整腸剤を処方して保水と安静を指導するくらいしか対処方法がありません。悪いものを体から出し切り体力が回復するまで休ませるというのが治療の原則です。特にノロウイルスの場合はロタウイルスのようにワクチンがない上、ウイルス感染の為に特効薬もありません(細菌性の胃腸炎の場合は抗菌薬が有効です)。

検査をしようがしまいが治療に変化はない上、保険の対象外(3歳未満と65歳以上は対応)となっているため5,000円から数万円かかります。

まとめ

ノロウイルスの迅速検査キットは市販されていません。病院で検査を受ける場合は一部の年齢の人以外は保険の適応外となることを知っておきましょう。いずれにせよ、嘔吐下痢の症状がある場合は収まるまで自宅で休み、周囲に移さないようにすることが大切です。

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